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はじめまして。 こちらは県妙子(あがたたえこ)が運営する「ふたりはプリキュア」をメインとする、白泉社系やアニメなどの男女カップリング甘々系二次創作よろずサイトです。 個人のファンサイトですので、各版権元とは一切関係ございません。 二次作品に興味のない方はブラウザバックでお戻りください。
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とーっても遅くなり、申し訳ありません!
いずみさんにいただいたキリリクとなります。
9月20日にいただいてたのに…ホント申し訳ありません。
言い訳がましいですが「嫉妬する藤P」ってあまりにしょっちゅうなので、何かいても同じになって、うなっていたのでした。
今回の話もどこかで見た感じがするのですが、どうせなら藤Pをどんぞこまで突き落としてやろうかと…。
なので、キリリクなのに、前後編となっています。

そして、暗い話が苦手な方は退避お願いします!
誕生日なのにごめんなさい、藤P先輩。


目の前には気になる彼女。こちらを見て、猫のように目を細めて近寄ってきた。
「先輩…?あたしのこと嫌いですか……?」
嫌いなわけない、即座に否定すると心底嬉しそうに微笑んだ。その笑みの艶やかさに気を取られていると、彼女はますます体を擦り寄せてくる。
「じゃあ…全部、あげてもいいですか?」
そう言って制服のリボンをしゅるりと解き、床に落とした。
ブラウスのボタンをゆっくりはずし、裾を表に引き出す。ブラウスの前を完全に開いてしまい、隙間から白い肌と薄いピンクの下着が垣間見えた。
「美墨さん…!」
あられもない姿に沸き上がる衝動を押さえ付けようと二の腕をきつく握りしめる。
「ダメだよ、そんな…!」
体を離し、彼女に苦言を呈しようとして、それが彼女の肢体がよく見える行為だと気付いてうろたえた。
「先輩……やっぱりあたしのこと嫌いですか…?」
「違う、そうじゃなくて…!」
瞳が滲んでいく。溢れた涙はゆるく弧を描いて顎まで落ちた。
「こんなことされたら…オレも男だし、我慢できない…。」
彼女があまりに愛しくて、体が反応する。必死で押さえ付けようとするが、次の瞬間崩れ落ちた。
「いいんです…あたし、先輩のこと好き…。」
彼女から必死にとっていた距離を縮める。柔らかい体を抱きしめて彼女の甘い薫りを吸い込んだ。
こんな風に煽られたら我慢なんてできない。服の上から、そして中にも手を差し入れ存分に彼女の柔肌を味わった。耳元に響く呼気が、どんどん艶を増していく。
「美墨さん…オレ……!!!」
自分の想いを舌に載せ、彼女の耳に注ぎ込んだ。
もう止まらない………。

ピピピピピとアラームが響いている。階下からは母の声。
「しょうごー?起きなさい!時間でしょ!!」
あぁ、また夢か。
今日も落胆し、重い体をゆっくりと起こした。
こんな夢を見るのももう5日目。
重い溜め息をついて、ベッドから降りると、着替えを手に取り階下へと向かう。
冷たいシャワーを浴びて、火照った体を冷やしたかった。

抱き続けた想い(前編)


「ほのかぁ!」
後方から響く元気のよい声に体が強張った。夢を連想してしまい、脳内の妄想を頭を振って振り払う。それを横目に隣に並んで歩いていた豊かな黒髪の少女は、くるりと振り向いて声をした方に嬉しそうに声をかけた。
「おはよう、なぎさ。」
印象が全く違う二人が並んで歩くと華やかさが増し、周囲の目を引く。そんな視線には気付かず、彼女達は賑やかに語り合っている。
「ほのか、今日の数学やった?」
「えぇ。なぎさは?」
「ダメ、ぜーんぜんダメ。ね、ほのか先生ちょこっと教えて?」
「もうなぎさったら…だから昨日一緒にする?って聞いたのに。」
「だって昨日は梅二郎侍が…、ほのか!お願い!!」
「仕方ないわねぇ。ポイントだけよ?」
「ありがと!助かるぅ。」
雪代ほのかに向かって拝むように柏手を打つ美墨なぎさは可愛らしい。思わず吹き出してしまうと、それを聞き付けたなぎさがオレに目線を向けた。
「わ!藤P先輩!!おはようございます。」
「おはよう。」
小学生からのあだ名も彼女の口から聞くと愛おしくなるから不思議だ。
しかし、ずっとほのかの隣で歩いていたのに今気が付くなんて、オレ影薄いのかな?と落ち込んでしまう。
「美墨さん、こないだの試合も大活躍だったそうだね。」
おめでとう、と讃えると彼女は俯いて小さく礼を述べた。頬を染めながら笑う彼女。
彼女が振り返り、目が合うたびに心臓が跳ねた。
どくん、どくん、どくん。
回を重ねるごとにこの鼓動は酷くなる。
今までずっと温めてきた恋心。もう、黙っていられそうにない。静かな片想いは終わりの時に近付いていた。


空気がしんとした冷たさを帯びる夕刻。
オレは部活動を終え、部の備品をチェックするため、体育館倉庫へと向かった。
横には女子部の学舎が見える。ふと、今朝のなぎさを思い出し口元を緩める。
用事を済ませ、部室へ戻ろうと倉庫に鍵をかけていると、ぼそぼそとした話し声が聴こえた。聞き覚えのある声に惹かれて声のする方へ足を向けると、そこには、先程まで思い巡らせていた彼女と見覚えのある男子生徒が話しをしていた。
緊迫した空気に、歩みが止まった。嫌な予感がする。
「……好きです…。」
男の切迫した声が微かに届いた。
それを耳が拾った途端、心臓が悲鳴をあげる。
とぎれとぎれに聴こえる言葉に耳をそばだてる。けしてマナーの良い行為とは言えないが、沸き上がる苦い想いに体が凍りついたように動かない。最後に聴こえたなぎさの台詞に、吐き気すら覚えた。
『カンガエサセテクダサイ』
考えるって何を?
こいつと付き合う?美墨さんが?
頬を染める彼女、はにかみながら話しかける彼女がオレの手から離れる。他の男のものになってしまう…?
別の男の手を取り微笑む彼女を想像しただけで気持ちがささくれ立ち、あの男を殴りつけたい、という暴力的な思考が脳内を占めた。沸き上がる嫉妬心に腕が震えた。

辺りがすっかり闇に包まれた頃、オレは固まっていた足を引きはがし、なんとか部室へと戻った。すでにみんな帰宅したのだろう。自分のロッカーには木俣のメモが残されていた。
『わりぃ藤P、先帰るわ。』
意外と丁寧な字を見て、少し気が抜ける。木俣に会ってこのイライラを吐き出したいと思ったが、仕方ない。大人しく帰ってランニングにでも出掛けようと決めた。
ガタつくロッカーを蹴り飛ばし、無理矢理扉を閉める。部室の扉に鍵をかけ、警備室へと足を向けた。最後に鍵を使用した者は鍵を返却しなければならない。帳簿に記名していると、後ろから軽い歩みが響いてきた。
「すいません、遅くなりました!」
その声に振り返る。
「美墨さん…。」
「あれ?藤P先輩、お疲れ様です。」
いつも通りの彼女を見てると、苛々とした感情が沸き上がる。
「お疲れ様、遅かったんだね。」
「あ…あはは、ちょっと手間取りまして。」
そう、と軽く流して先に校門を抜けた。駅までの道は同じだろうが、並んで歩く気分じゃない。
そんなオレを不審に思ったのか、なぎさは小走りでオレに追いついた。
「先輩…どうかしましたか?」
「……。」
「なんか…元気なさそうな感じなんですけど…。」
「………。」
無言を通すオレに不安が増したらしい。腕に手をかけて引き留めようとする。
「せんぱい…?」
いつもなら心が温まる仕草。けど、今は彼女の存在が神経を尖らせる。
手を緩く振りほどき、顔を背けた。
「ごめん。……一人にしてくれないかな。」
その言葉に、彼女は傷付いた表情を浮かべて目を伏せた。
「すいません…お先に失礼します。」
そう呟いた声は震えている。
バツの悪い思いにオレが顔を背けると、足音が段々離れて行った。こんな寒々しい思いをしたのは、久方ぶりだった。

次の日も、その次の日も夢を見なくなった。
その資格がなくなったことを察したからだろうか。
そして、あれ以来彼女の姿も見かけなくなった。オレの元に届くのは聞くのも辛い噂話だけ。
苦い想いを打ち消すために、これまで以上に部活に打ち込む。表面上は取り繕ってるつもりだったが、木俣の目はごまかせなかったようで、数日たったある日、部活帰りに引きずって行かれた。
「藤P、どーした?なんかヘンだぞ?」
「…なんでもない…。」
それでも口にする気にならず、首を振る。
「…ま、言いたくなったら言えや。いつでも聞くし。」
ぽんぽんと頭を叩かれる。
その温もりが伝わり、抑えていた想いが込み上げてきた。
「…いい奴だよな、木俣。」
「今頃何言ってんだ!」
そんな応酬が気持ちを落ち着かせる。
そう、いつまでもこのままではいられない。いい加減ケリをつけなければ。でも、どうやって…?
自問自答するが答えはでない。
一日中悩み続け、何の進展もないまま、また一日が過ぎ去っていった。

結局、彼女と顔を合わせないまま、月は変わろうとしていた。
これまでなら、週に1度くらいはどこかで顔を合わせていた。こんなに会えないのは出会ってから初めてかもしれない。
燻る焦燥感。だけど、体はがんじがらめで動けない。
このまま時が過ぎると彼女のことを忘れられるのだろうか?
明るい空気と笑顔、耳に留まる元気のよい声。
これが消える日がくるとは思えない。それほどに彼女の存在に縛られていた。
くる日もくる日も考える。想いは募る。
顔を見れなくなった分、妄想が酷くなる。
こんなのはおかしい。異常だ、と自覚する。際限のない想いと誰か、に向けられた妬みに気が狂いそうだ。
帰り道、夜空を見上げると、こちらの気も知らずに星が瞬く。
もう、限界だった。
吐き出さなくては、と覚悟する。
もう、彼女のことが好きなのか憎いのか、それすらも分からない。縛られた想いは変容しつつあった。


後編に続く。
 

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HN:
県妙子
性別:
女性
趣味:
おもちゃ集め
自己紹介:
「ふたりはプリキュアSplash☆Star」から視聴を始める。
折角なので、無印DVDをレンタルしてみるが、それがクリーンヒット。
全てのプリキュアシリーズを視聴するに至る。
ちなみに好きなキャラは藤P。
カップリングは藤なぎ。ちょっとキリほのに萌えるものもある。
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