[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
藤PHAPPY BIRTHDAY!
この日がどれだけ楽しみだったことか!
ずっとずっと大好きです!
ガタンガタン。不規則に揺れる車内。いつも以上に乗車数の多い電車に辟易しながら窓の外を見ていると、後ろから声をかけられた。
「あれ?美墨さん?」
毎日夢に出るほど夢中にっている人の声に驚きを隠せず、勢いよく振り返る。
「藤P先輩!!!」
「奇遇だね、おはよう。」
「お…おはようございます…。」
朝一に彼を見ることができた幸運に目眩がしそうだった。
満員電車
「今日は人多いね。」
カッターのボタンを外し、ネクタイを緩めて省吾は言った。その仕草があたしをどれだけドギマギさせるか思ってもみないに違いない。
「なんか事故があったらしくて、1本遅れてるみたいです。」
「そうなんだ、どうりで多い訳だ。」
少し暑いようで、額を袖で拭っている。
外は寒いくらいだが、みんなコートを着込んでおり、おまけにすし詰め状態なので熱気がこもってかなり暑い。
あたしも隙間をぬいながらマフラーを外した。首元が汗をかいており、確かに拭いたくなる。それでも腕を上げるのも辛い満員電車。仕方ないので我慢することにした。
電車の振動で体が左右に揺れる。普段ならなんてことない揺れだが、足をしっかり踏ん張ることができないので上半身が大きく揺れた。反動で倒れそうになり、とっさに近くにあるものにしがみつく。つまり、先輩の服を。
我に返ると恥ずかしくなり、あわてて手を離した。
「す…すいません!」
あたしったら運動部のクセに足腰弱いですよね、とかなんとか言い訳を重ねると、省吾はくすくす笑って爽やかに言い放った。
「いいよ、捕まってた方が危なくないだろうし。オレも美墨さん支えにしちゃうかもしれないけど。」
「は…はい…。」
躊躇していると、省吾がほら、と手を添えて自分の服に捕まらせる。その仕草の親近感に、頭に血が上ってまともにものも考えられない。
耳元に響くテノール。
鼻孔を擽る汗の匂い。
どれもが刺激が強すぎて卒倒しそう。
おまけに先輩が腕を電車の扉に押し付け、あたしを腕の中に包み込んでいる。
深い考えがあるものじゃなく、ただ、集団から女の子を守ってくれているだけなのだろうけど、女の子扱いされている幸せに酔いそうだ。
「しかし、こんだけ多いと辛いね。」
「ほんとですね。…………ちょっとラッキーだけど。」
最後の方は、先輩に聞こえないように言葉を濁す。
「え?何か言った?」
「いえ、何も!」
頭を振って、へへ、と笑った。
そう、こんなラッキー滅多にない。
朝から幸せで、今日一日いい日に違いない。
外は木枯らしの吹く身の縮むような日。でも、あたしの中ではぽかぽかの日。
にへらにへらしているあたしを見て藤P先輩が何か呟いた。でも、内容は聞き取れない。
「先輩?何か言いました?」
「いや。」
ここで一呼吸入れると、晴れやかに微笑む。
「なんでもない。」
時間が止まる、あたしの中で。その表情に目を奪われ、呼吸をするのも忘れてしまった。
駅に着くと、ほのか、木俣さんと合流し、いつものメンバーになった。
さっきまでの夢のような時間を反芻してると、ほのかが耳元に囁いた。
「なにかいいことあった?すごく幸せそうよ。」
その言葉に笑みを返す。いいことあったよ、でもこれはあたしだけのヒミツ。
「なーんでもないっ。」
「……そう。またよかったら教えてね。」
「うん!!!」
二人できゃいきゃい騒いでいるのを尻目に後ろでも同じような問答をしているのは気付かない。
「おい、藤P。なぁににやにやしてんだよ。なんかいいことでもあったのか?」
「あぁ………朝からラッキーだったよ。」
「なんだよ、教えろよ。」
「また今度な。」
満員電車がもたらした幸運。
幸せな始まり。
fin.
藤Pお誕生日おめでとう!
なので幸せな話を書きたかったのです。
04 | 2024/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
折角なので、無印DVDをレンタルしてみるが、それがクリーンヒット。
全てのプリキュアシリーズを視聴するに至る。
ちなみに好きなキャラは藤P。
カップリングは藤なぎ。ちょっとキリほのに萌えるものもある。