はじめまして。
こちらは県妙子(あがたたえこ)が運営する「ふたりはプリキュア」をメインとする、白泉社系やアニメなどの男女カップリング甘々系二次創作よろずサイトです。
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九条ひかり達が到着すると、オレを除いて全員が再び海へと駆け出した。
カンカン照りの太陽で表面は温くなった海に飛び込み、底にある冷たい海水を跳ね上げ、光る飛沫を満喫する。
ひかりとひかるを交えて水の掛け合い。
他愛もない遊びに夢中になっている様に、ふと笑みが零れた。
「おい、藤P!おまえ交じらねぇの?」
少し休憩する、と言って輪から外れたオレを気遣って、木俣が声をかけてきた。
「あぁ、もう少ししたら行くよ。」
意外と世話焼きな木俣にそう答える。
本当は疲れたのでも休憩したいのでもなく、彼女という風景を眺めたいだけ。
水しぶきを浴びて歓声を上げる彼女はとても可愛い。
一人でニヤニヤしていると、すいません、と声をかけられた。
「あのぅ、一人なんですか?」
女の子2人組。さっき木俣が声をかけてきたのは見ているだろうから、丁度いいとでも思われたのだろうか。
「いや、6人で来てるよ。」
そう答えてなぎさ達を指差す。
それを見た彼女達は残念、と手を振って行った。
そのままぽやっとまた彼女を眺める。
水の掛け合いでひかるに酷くやられたようで、腕まくりをして小柄な背を追い掛けていた。
「つかまえた!」
彼女のよく通る声が聴こえてきた。
本当に見ていて飽きない。
「何見てるの?」
夢中になっていると横合いから声が聞こえた。
「ほのか。」
そこにいたのは幼なじみの雪城ほのか。
先程までなぎさ達と一緒に浜辺で水と戯れていたはずだが、オレが彼女に夢中になっているうちに休憩しに上がってきたらしい。
手持ちのビーチバックからミネラルウォターを取り出し口に含んだ。
「美墨さん楽しそうだから、つい、ね。」
オレは素直に答えた。
それを聞いてほのかは一瞬目を見開き、真面目な顔をしてこちらに向き直った。
「藤村くん、分かってるの?」
「なにが?」
ほのかの問いの意味が分からず、そう聞きかえす。
まじまじとこちらを見つめて、ほのかは呟いた。
「分かってるわけじゃないのね…。」
「だから何が。」
ほのかの回りくどい言い方に疑問符ばかりが浮かんだ。
頭を左右に振り、何事か口にしようとしたが、なんでもない、と言葉を区切った。
なんでもない顔には見えない。
気になって追求しようとするが、幼なじみがこうと決めたら絶対口を割らない人間だということを思い出す。
仕方がない、気になるが諦めよう、と思った途端ほのかは口を開いた。
「藤村くん、なぎさのこと気に入ってるわよね。」
どくん。
血液が逆流するのが分かる。
「え…。」
「だって、今日はなぎさばっかり目で追いかけてるじゃない?」
「そりゃ、素敵な子だし、あんなに楽しそうにしてたらつい…。」
言い澱むオレを一瞥し、ほのかは続けた。
「そうね。私もなぎさを見ていたら楽しいし、嬉しいもの。その気持ちは分かるわ。だけど…。」
喉の渇きを覚えたのか、ほのかはぐいっとミネラルウォーターを飲み干し、ふぅと息をついた。
「今日はずっと目が追いかけてない?」
最後の一言を言い捨て、ほのかは、じゃあ戻るわね、と波打際へ駆け出した。
オレは言われたことを反芻する。
正直よく分からない。
ただ、彼女を見つけると、自然と目はなぎさの後を追っていた。
のんびりと太陽の光を浴び、彼女の姿を眺めていると、急にオレも交ざりたくなり、肩にかけたパーカーを放り投げ、波打際へと走り出した。
ひかるを捕まえたなぎさの背後から近づき声をかける。
「美墨さん。」
「はははははいぃぃ?!」
いきなりかけた声に驚いたのか、なぎさは裏返った声で叫んだ。
その反応に驚き、なぎさの顔真っ赤な顔を見たら無性に笑いが込み上げた。
「せんぱいっ!」
どうやら彼女の気分を害したようだ。
赤く火照った頬が引き攣っている。
気持ちを宥めるために、彼女の頭をぽんぽんと叩く。柔らかい髪が指に絡まり、その感触の心地良さに心臓が跳ねた。
今日のオレはかなりおかしい。
なぜ、こんなに彼女ばかり目で追っているんだろう。
彼女の一挙一動に振り回され、冷静でいられない。
夏の暑さが思考回路を狂わせているのか。
それとも別の理由があるんだろうか。
オレの掌の下でなぎさはますます顔を紅く染めた。
林檎のように真っ赤になっている。
その様子を見ていると、笑いより、愛しさが込み上げた。
この瞬間、向き合うのを怖がっていた気持ちとようやく向き合う覚悟をした。
fin.
なんか半端ですが、藤村の気持ちを自覚する瞬間ってどんな時かなぁ?と思って書いてみました。
うーん尻切れトンボの感が否めません。
全然関係ないけど、大人な二人もいつか書きたいなぁ。
裏作るか…。
カンカン照りの太陽で表面は温くなった海に飛び込み、底にある冷たい海水を跳ね上げ、光る飛沫を満喫する。
ひかりとひかるを交えて水の掛け合い。
他愛もない遊びに夢中になっている様に、ふと笑みが零れた。
「おい、藤P!おまえ交じらねぇの?」
少し休憩する、と言って輪から外れたオレを気遣って、木俣が声をかけてきた。
「あぁ、もう少ししたら行くよ。」
意外と世話焼きな木俣にそう答える。
本当は疲れたのでも休憩したいのでもなく、彼女という風景を眺めたいだけ。
水しぶきを浴びて歓声を上げる彼女はとても可愛い。
一人でニヤニヤしていると、すいません、と声をかけられた。
「あのぅ、一人なんですか?」
女の子2人組。さっき木俣が声をかけてきたのは見ているだろうから、丁度いいとでも思われたのだろうか。
「いや、6人で来てるよ。」
そう答えてなぎさ達を指差す。
それを見た彼女達は残念、と手を振って行った。
そのままぽやっとまた彼女を眺める。
水の掛け合いでひかるに酷くやられたようで、腕まくりをして小柄な背を追い掛けていた。
「つかまえた!」
彼女のよく通る声が聴こえてきた。
本当に見ていて飽きない。
「何見てるの?」
夢中になっていると横合いから声が聞こえた。
「ほのか。」
そこにいたのは幼なじみの雪城ほのか。
先程までなぎさ達と一緒に浜辺で水と戯れていたはずだが、オレが彼女に夢中になっているうちに休憩しに上がってきたらしい。
手持ちのビーチバックからミネラルウォターを取り出し口に含んだ。
「美墨さん楽しそうだから、つい、ね。」
オレは素直に答えた。
それを聞いてほのかは一瞬目を見開き、真面目な顔をしてこちらに向き直った。
「藤村くん、分かってるの?」
「なにが?」
ほのかの問いの意味が分からず、そう聞きかえす。
まじまじとこちらを見つめて、ほのかは呟いた。
「分かってるわけじゃないのね…。」
「だから何が。」
ほのかの回りくどい言い方に疑問符ばかりが浮かんだ。
頭を左右に振り、何事か口にしようとしたが、なんでもない、と言葉を区切った。
なんでもない顔には見えない。
気になって追求しようとするが、幼なじみがこうと決めたら絶対口を割らない人間だということを思い出す。
仕方がない、気になるが諦めよう、と思った途端ほのかは口を開いた。
「藤村くん、なぎさのこと気に入ってるわよね。」
どくん。
血液が逆流するのが分かる。
「え…。」
「だって、今日はなぎさばっかり目で追いかけてるじゃない?」
「そりゃ、素敵な子だし、あんなに楽しそうにしてたらつい…。」
言い澱むオレを一瞥し、ほのかは続けた。
「そうね。私もなぎさを見ていたら楽しいし、嬉しいもの。その気持ちは分かるわ。だけど…。」
喉の渇きを覚えたのか、ほのかはぐいっとミネラルウォーターを飲み干し、ふぅと息をついた。
「今日はずっと目が追いかけてない?」
最後の一言を言い捨て、ほのかは、じゃあ戻るわね、と波打際へ駆け出した。
オレは言われたことを反芻する。
正直よく分からない。
ただ、彼女を見つけると、自然と目はなぎさの後を追っていた。
のんびりと太陽の光を浴び、彼女の姿を眺めていると、急にオレも交ざりたくなり、肩にかけたパーカーを放り投げ、波打際へと走り出した。
ひかるを捕まえたなぎさの背後から近づき声をかける。
「美墨さん。」
「はははははいぃぃ?!」
いきなりかけた声に驚いたのか、なぎさは裏返った声で叫んだ。
その反応に驚き、なぎさの顔真っ赤な顔を見たら無性に笑いが込み上げた。
「せんぱいっ!」
どうやら彼女の気分を害したようだ。
赤く火照った頬が引き攣っている。
気持ちを宥めるために、彼女の頭をぽんぽんと叩く。柔らかい髪が指に絡まり、その感触の心地良さに心臓が跳ねた。
今日のオレはかなりおかしい。
なぜ、こんなに彼女ばかり目で追っているんだろう。
彼女の一挙一動に振り回され、冷静でいられない。
夏の暑さが思考回路を狂わせているのか。
それとも別の理由があるんだろうか。
オレの掌の下でなぎさはますます顔を紅く染めた。
林檎のように真っ赤になっている。
その様子を見ていると、笑いより、愛しさが込み上げた。
この瞬間、向き合うのを怖がっていた気持ちとようやく向き合う覚悟をした。
fin.
なんか半端ですが、藤村の気持ちを自覚する瞬間ってどんな時かなぁ?と思って書いてみました。
うーん尻切れトンボの感が否めません。
全然関係ないけど、大人な二人もいつか書きたいなぁ。
裏作るか…。
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プロフィール
HN:
県妙子
性別:
女性
趣味:
おもちゃ集め
自己紹介:
「ふたりはプリキュアSplash☆Star」から視聴を始める。
折角なので、無印DVDをレンタルしてみるが、それがクリーンヒット。
全てのプリキュアシリーズを視聴するに至る。
ちなみに好きなキャラは藤P。
カップリングは藤なぎ。ちょっとキリほのに萌えるものもある。
折角なので、無印DVDをレンタルしてみるが、それがクリーンヒット。
全てのプリキュアシリーズを視聴するに至る。
ちなみに好きなキャラは藤P。
カップリングは藤なぎ。ちょっとキリほのに萌えるものもある。
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